「たこ汁」。 ザ・たこさん ~武道館への道~

関西のソウル~ファンク・バンド、ザ・たこさんへの熱い思いを綴るブログです。インタビューなんかもときどき載せちゃいます。

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結成20周年&ニュー・アルバム『タコスペース』発売記念ライブ@渋谷クラブクアトロ

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10月2日(水)

結成20周年&ニュー・アルバム『タコスペース』発売記念ライブ@渋谷クラブクアトロ。

ザ・たこさんがクアトロでライブをやる。
その話を聞いたとき、これはいい展開だな、大きなステップアップであり“これから”に繋がる展開だなとぼくは思った。

ここ数年の東京公演はというと、もっとも多かったのは代官山のLOOP。
または新宿の紅布。
あとはちょっと離れたとこで国立の地球屋とか所沢のMOJOとかだった。
それぞれいいハコで、ぼくも好きな場所だし、紅布や地球屋やMOJOなんかはザ・たこさんとの相性も非常によい。
地球屋では今年、ザ・たこさん史に残るだろう感動的な長尺ライブ「たこさんアワー」もあったが、あれはあの場所だったからこその盛り上がりだったとも思えたものだった。

ただ、もとからのファンにはいいが、ちょっと興味があるから観てみよっかな…という程度の(都内に住む)一見さんにとっては、国立や所沢はやや遠い。
代官山は代官山でいいが、ザ・たこさんというバンドとのミスマッチ感も否めない。

20周年というこのタイミングで、もっとザ・たこさんというバンドを多くの人に知ってもらうためには、ライブハウスやクラブが密集している下北沢か渋谷でもやるべきだと。
ずっとぼくはそう思っていて、それはメンバーに言ったこともあった。

渋谷クアトロともなれば、まず何よりアクセスしやすいし、歴史も知名度もある。
キャパ的にも一体感の生まれやすさといった面でも申し分ない。
熱心なファンではないけどちょっと興味があって一度試しに観てみたい…という人も行きやすい。
それこそTVブロスの宮藤官九郎さんとの対談で初めてザ・たこさんを知ったという人がライブを観に行くにはちょうどいい場所で、だからクアトロでのライブが決定したと聞いたとき、「やった!」とぼくは思ったのだ。

しかも、ずいぶん前からザ・たこさんを支持してくだっている渡辺祐さんがDJをやり、レーベル・メイトのオーサカ=モノレールがオープニングアクトを務める。
さらにはゲスト・ギタリストとして、同じくずっとザ・たこさんを応援し、ライブもよく観に来られているグレート義太夫さんと宮藤官九郎さんが参加するという発表も。
これなら熱心なたこ好き以外の人にも十分アピールできる。試しに一度観てみたいというぐらいの人の足を動かすことができる。
そう思ってぼくはワクワクしていたのだった。

ただ、クアトロでの結成20周年ライブだからといっても特に変わったことはせず、ザ・たこさんはいつも通りのライブをやるだろうとぼくは考えていた。
「特別変わったことなどせず、彼らはいつも通りの気持ちでライブをやるだろう。いつも通りがいつも最高なので今夜も最高になるだろう。でもいつも通りにやっても今夜は特別なライブになるだろう」と、ライブの数時間前にツイッターでもつぶやいた。
そう思っていたのだ。

結論から書くとこの日のライブ、いくつかの意味においていつもの通りではないものだった。
いままでぼくが観てきたザ・たこさんのライブとは違う景色がそこにあった。
ライブはナマモノだから1回1回違ってて当たり前だが、それにしてもこの日のザ・たこさんは新しい景色を見せてくれた。
9年間追いかけてきたぼくにとっても発見が多く、いつもとは異なる種類の昂揚があったライブだった。

これは予想した通りだったが、観客は大きく分けて2種類の人たちだった。
ザ・たこさんのことがずっと好きで好きでしょうがない人たち。
それから、つい最近知って興味をもった人たち(恐らくは主にTVブロスの宮藤さんとの記事で知った人たち。あるいは以前から名前は知っていた、またはCDは聴いていたけどライブを観るのは初めてという人たち)。
実際、会場で会ったぼくの知り合いにも「CDは聴いてたけどライブを観るのは初めてなんですよ」という人がいたし、なかには宮藤さんを始めゲストもたくさん出て面白そうだから観に来たという人もいた。

ザ・たこさんのライブの凄さをよくわかっているファンたちはフロアの前のほうに集まり、
後方では初見の人たちが大勢見ていた。
(って、別にひとりひとり確かめたわけじゃないけど、それは顔とか反応を見てればわかる)

開演前に祐さんがDJをし、モノレールのライブは7時半過ぎに始まった。
そして8時半頃だったか、この夜の主役、ザ・たこさんのライブがスタート。

メンバー登場時の曲からしてこの日は異なり、バーケイズの「ソウルフィンガー」ではなく、記憶に間違いがなければ確か全日プロのテーマ(馬場登場曲)が流れていた。

さて、この日のセトリは以下の通り。
Sピット〜ロクシマ〜ナイスミドル〜テーマ〜稲妻〜ヤンタン〜スモーク・オン・ザ・ウォーターのイントロ(義太夫さん入場)〜サイレン〜ゴリラ〜ヤンタン(義太夫さん退場)〜TENGA〜上沼〜雨あがりのイントロ(宮藤さん入場)〜初期のRC〜レバー〜ヤンタン(宮藤さん退場)〜G馬場〜女風呂(マントショー)〜鯖PT-2。
延長戦:ヤンタン〜ビューティフル・サンデー(田中星児さん歌唱)〜ケンタッキー(全出演者セッション)
再延長:ヤンタン〜人生〜テーマ。以上、生聞105分!

山口、オカウチ、吉永の演奏でいつものように始まり、たこ板を持ってまずステージに出てきたのは「無限大記念日」に続いての連続登板となるMCキチュウだ。
三田のときよりもリラックスして彼自身が楽しんでいるのが表情から見てとれた。
(お疲れ! キチュウくん。いい煽りだった!)

そしていつものように安藤呼び込みコール。
と、客席後方(会場の入り口のほう)から現れたのがマスクマン=安藤で、観客の波をかきわけてステージへとゆっくり近づいていく。
その様にどよめきが起こり、会場の熱が一気にあがる。
安藤さんのマスクは「無限大記念日」のときと同じ20周年特別仕様のそれだった(当ブログの前の記事の写真参照)。

安藤さんがステージにあがり、ライブ本編は「ナイスミドルのテーマ」からスタート。
お馴染みの曲とあって前方の客たちは「ナイスミドル~!」と合わせて声をあげ、後方の初見の客からは黄色いポロシャツ部分や親子丼・立ち食いの部分で笑いがおきる。

だがしかし……どれだけの人がそのことに気付いたかはわからないが……安藤さんの声の出方がいつもと違っていた。
掠れる場面があり、いつものように正面からズドンと響いてこないところもあって、どうやら喉の状態が本調子じゃないようなのだ。
この大事な日に……と、みんなが盛り上がりまくっているなか、ぼくは少し不安を覚える。
安藤さんの声、最後まで持つだろうかと心配になる(そんな不安を感じたことはいままで観てきてほとんどなかったのだが)。
また出音のバランスも最良ではなかったように感じられた。
どこがどうとうまく説明できないが、いつものライブの出音に比べるとちょっとだけ耳触りがよくないように思えたのだ。
ただまあ、気にならない人には気にならない程度のことであり、それよりもパフォーマンスの熱そのものが勝ってはいたので、そのへんに違和感を持った人はたぶんほとんどいなかったとは思うけども……。

さておき、ライブは「ナイスミドルのテーマ」から「ザ・たこさんのテーマ」へといつものように進んでいき、次に演奏されたのが三田でもやった「稲妻」こと「ジ・オールドマン・アップ・ザ・ロード」!
三田のときと同じようにMG'sっぽい(クロッパーっぽい)ギターの始まりから一気にテンポが早くなる展開の仕方で、やっぱりこの曲、めちゃめちゃ燃える。
因みに安藤さんが「グッモーーニン」のときに手をヒラヒラさせるアレはブルース・ブラザースが「ソウルマン」でやるのと同じ動きだが、そんなことは知らずとも合わせて手をヒラヒラさせたくなるキャッチーさがある。

さて、いつもと大きく異なっていたのはここから。
山口さんがいきなりディープ・パープル「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のあの有名な前奏を弾き始めた。
そして安藤さんの口からひとりめのゲストの名が告げられ、その人が登場。
グレート義太夫さんだ。

ヴァン・ヘイレンTシャツを着た義太夫さんがギターで加わって初めに演奏されたのは、「サイレンが鳴った。アンパイア出動」!
もともとは『フォンク兄弟』の収録曲だが、マキシシングル「チャンヂャ&キムチ,orDIE」にグレート義太夫リミックスで収められてもいた曲だ。
ライブで聴くのはいつ以来だろう?っていうくらい久しぶりに演奏された曲だったはずだが、義太夫さんのギターがロック的に歪ませた音だったことも手伝って、ここではやけにヘヴィなあり方となっていた。
初めてザ・たこさんのライブを観に来た人はこの曲の印象だけで、こんなにロックなバンドだったのかと感じたかもしれない。

さらに義太夫さんのギターで「ゴリラの息子」へと続き、ますますヘヴィな展開に。
「ゴリラの息子」のヘヴィ・ファンク的なあり方は、ぼくは個人的に大好きなのだが、現在のザ・たこさんの(安藤さんの)モードから考えるとこの曲をセトリに加えたのは意外だった。
そう思ってあとで訊いたところ、これは義太夫さんのリクエストだったそうだ。
いや、でも、これが聴けたのは意外だったがぼくは嬉しかった。

続いてTENGA2本持ちで、「(Make it)FUNKY TENGA」。
そして無限大記念日でもやった「KAMINUMA」の歌入りバージョン。
三田のときと同じように、安藤さんは「犬洗い一匹百円」でもやってたオールドスクール・ラップ的な手の動きで「KAMI!」「NUMA!」「相談員!」とやり、先日『バラエティー生活笑百科』を卒業した上沼恵美子に感謝の一言。
ここ、えらくウケてましたな。

続いてふたりめのゲスト・ギタリスト、クドカンさん入場。
宮藤さんはジーン・シモンズTシャツを着ていたが、それは吉祥寺で初めて安藤さんと山口さんが宮藤さんに遭遇した際、酔った安藤さんが「これ、洗っても洗っても臭いんです」と言いつつ宮藤さんに渡したものだ(このエピソードはTVブロスに載ってましたね。わざわざそのTシャツを着てくるあたりの宮藤さんの男気にグッとくるぜ)。
そこで山口さんのギターによって鳴らされたのは、宮藤さんも安藤さんも山口さんも大好きだったRCサクセションの「雨あがりの夜空に」のリフ。
かつて清志郎追悼ライブでこの曲をまるまる正面からやったこともあるザ・たこさんなので、そうか、久々にこれやっちゃうか…と思ったら、イントロだけでとめて、そこから「“初期のRCサクセション”を聴きながら」へと展開。
こういうとこ、粋やね~。

で、宮藤さんのギターでもう1曲。
これが何かといったら、これまた意外な「レバー・フォーレバー」だった。
どうしてぼくが意外に思ったかというと、この曲と同種のヘビー・ファンク「ゴリラの息子」が既に演奏されていたから。
「ゴリラ」をやるなら「レバー」はないなと思っていたからだ。

「サイレンが鳴った。アンパイア出動」。それに「ゴリラの息子」と「レバー・フォーレバー」。
こういうヘヴィというかダークというか泥臭い重量級の曲を、20周年記念のめでたいライブでこんなにやるなんて誰が思うだろう。
ぼくとしてはまったくもって予想外であり、その大胆不敵さに唸ってしまった。

さらにザ・たこさん史上初の全編四つ打ち曲「G馬場」こと「BLUE MOUNTAIN BLUES」、そして「突撃! となりの女風呂(On A Blow)」からのマントショーで本編の締め。

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鳴りやまない拍手に応えての延長線では、これまた本当のサプライズ。
まずオーサカ=モノレールのメンバーがステージに出て来て、続いて「無限大記念日」に出演して大いに沸かせた田中星児さんがここにも登場したのだ。
あとで聞いたところでは、三田「無限大記念日」の星児さんご自身の手応えから「クアトロでも歌いましょうか」という話になって再び実現の運びになったとか。
曲はもちろん「ビューティフル・サンデー」。
三田のときと同様、星児さんは若々しい笑顔と伸びのある歌声で「ビュ・ビュ・ビューティフ~た~こさ~ん」と歌い、観客も手を大きく振りながら大合唱!
このときの圧倒的な多幸感は、そう簡単には忘れられない。

そして出演者全員揃っての「ケンタッキーの東」セッションでとどめ。
なんという祝祭ムード!
安藤さんは「もっとグルーヴしようぜ」と吉永さんを煽り、山口さん、オカウチくんにもソロを弾かせてフィーチャーした。

こうして延長戦も終わったが、それでも“あの曲”を聴かないことには帰れない。
20周年を祝うにもっとも相応しい曲。
三田でぼくたちが感動して泣いてしまったあの曲。
そう、「我が人生最良の日」だ。

で、再延長。
人生ワンダフォー!と、安藤さんの歌に合わせてダブルピースを高く掲げる大勢の観客を観ていたら、この会場にいる人全てが昔からずっとザ・たこさんを好きだったんじゃないかと、そんなふうにも思えてしまった。

気が付きゃ実に105分。
いつもとだいぶ異なる運びではあったが、最後をしっかりまとめて大団円。

それにしても、20周年記念でありながら実に攻めの姿勢が見えた内容だった。
このようにゲストを迎えてのライブは実に10数年ぶりだったそうだが、それにしても単にお祭りムードにするのではなく、選ばれた曲と構成に大胆さが表れていた。

105分もやったのに、スロー曲もミディアム曲もひとつもなし。
「いつからこんなに」も「ダニエルさんはペンキ塗り」も「猪木はそう言うけれど」も「愛の賛歌」もやらず。
「サヨナラ生活」も「グッとくる」も「モ・ベターライフ」も「バラ色の世界」も「漂流記」もやらず。
所謂“歌もの”曲はほとんどなく、ザ・たこさんの“あったか”サイドやポップ・サイドは見せずにファンクとロックでゴリゴリに押し切ったのだ。

20周年ライブとあってもっとこうベストセレクション的な内容になるかと思ってたが、それはいい意味で完全に裏切られた。
特に(さっきも書いたが)「ゴリラ」と「レバー」の両方をやったことには吃驚した。

「無限大記念日」は王道選曲で20周年を祝い、観客もメンバーたちも一緒にそういう気持ちになった幸福なライブだった。
が、クアトロはゲストを呼んでの祝祭ライブの体裁をとって一見さんへのサービスをしながらも、選曲的にはけっこうマニアックというか意外な構成でファンク中心に行く攻め攻めのライブだったのだ。

で、ぼくはといえば、まさにこういうところがザ・たこさんというバンドのかっこよさだよなと思ったりも。

ところで、喉の調子が悪そうでぼくが不安を覚えた安藤さんの声はその後どうだったかというと。
最後までもった……というよりは、前半よりも後半のほうがむしろよく出るようになっていた。
最良ではなかったけど、でも安藤さんは一歩もひかずにストロングスタイルで激しくシャウトし、それに対しての観客の熱もあって、結局は勝利をおさめた。
前半にあった出音の違和感も、後半で安藤さんの声が強くなっていくに連れてなくなった。
やっぱ、すげーやとぼくは思った。
安藤さんはあとで「いやもう、お客さんのおかげですわ」と言っていた。

また、義太夫さんとクドカンさんはそれぞれのスタイルでかなり自由にギターを弾いていた印象だったが、山口さんのそこへの対応力にも唸らされた。
もちろん、吉永&オカウチのリズム隊もだ。

そんなこんなで20周年にしていままで観たことのなかったあれこれも見せつつ、バンドの底力を感じさせたクアトロ・ライブ。

ところで終演後には物販コーナーの前あたりでメンバーたちが大勢の観客からサインを求められ、その時間はずいぶんと長く続いていた。
それもまた、これまであまり目にすることのなかった新鮮な景色であった。

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↑打ち上げにて。20年やってきた両雄と義太夫さん。


ps.
終演後、新宿の「たんぽぽ15歳」と会ってちょっと話した。
「今日はおとなしかったじゃないですか」と言ったら、「今日のお客さんの盛り上がりを見てたらもう私はおとなしくしててもいいと思って」「私の役目は売れる前のバンドを盛り上げることだから」と言っていて、ステキだなと思いました。

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  1. 2013/10/07(月) 13:50:25|
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内本順一

Author:内本順一
ザ・たこさん私設応援団東京下北沢支部。

内本です。音楽ライター、やってます。
ブログ「怒るくらいなら泣いてやる」も読んでね~。http://ameblo.jp/junjunpa/

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